2018.10.07
鍵盤の底に指が届くように意識する
こんにちは。
小さいお子さんの場合、手も小さく、指の力も弱いので、どの方向に向かって指を下ろしていく意識をもつか、というのが意外に大切になってきます。
同時に、指のトレーニングをたくさん行っていくと、スムーズに動かせるようになっていく、という実感も持っています。
1人1人、指の動かし方にも特徴があるので、そのお子さんに合わせて「どこを意識して」の「どこ」の部分も変わっていきます。
私の教室では、生徒さんには「ピアノの音が出る仕組み」を知ってもらいます。
鍵盤の中はひきだせないのですが、鍵盤を弾くと、下からハンマーが上がり、弦をたたく部分は見てもらっています。
「電気ではないのよ。」というと、電子ピアノの生徒さんはびっくりしています。
ですから、鍵盤を弾くことと音が出ることには関係があること、弾き方によって音が変わってくることは知っています。
Aちゃんはとても練習熱心。一生懸命練習しています。
前回のレッスンで、お母さまが「スタッカートのところが速くなってしまいます。」とレッスンノートに書いていました。
聞かせてもらうと、確かに、速くなっています。
原因は、指が鍵盤の底まで届かなかったこと。
そこで、鍵盤の奥のほう、斜め下に指を下ろすイメージで弾くように言いました。
何回か練習して、鍵盤の底まで指が届くことを確認してから、曲のスタッカートの部分を弾いてもらうと、今度は一定の速さで弾けるようになりました。
Bちゃんも、練習時間がどんどん増えて頑張っています。
今の曲はfとpがあって、pになるとそーっと押さえているので、音が鳴らなくなってしまいました。
指を寝かせ気味にしているので、そーっと弾くと鍵盤の底にさわらない状態になっています。
そこで、上から下に向けて指を動かす練習をしました。
指の先で真上から真下へ。
何回か練習して、コツがつかめてきました。
それで、pの部分を弾いてもらうと、今度は、弱い音がきちんと出るようになりました。
小さい手で一生懸命練習している生徒さんたち。
ますますピアノが楽しくなるように、表現力が豊かになるように、と願いながらレッスンしています。