2018.08.27
音の飛ぶ方向・距離を考える
こんにちは。
音の飛ぶ距離感について、ここのところで考える機会があったので、書いていきます。
きっかけは、先日の勉強会。
先生のレッスン室のピアノをフルオープンで弾いたことからでした。
当然、ピアノの音の響きは変わってきます。
まして、スタインウェイのフルコン。
圧倒的なパワーと響きでした。
その中で、今まで「響きが上に上がる」というイメージで弾いていたのですが、それはホールでの演奏とは違う、ということが分かってきました。
今までのようにふたをしめた状態だと、譜面台の後ろの部分から音が出る。
それは上に向かって開いている状態なので、「響きが上に上がる」という感じにとらえられる。
ということなのですね。
フルオープンにすれば、当然、ふたが斜めになっていますから、響きも斜めに飛んでいきます。
そして、その方向の先に、客席があるわけです。
ですから、今までの「響きを上に上げる」ということはすなわち「響きを遠くに飛ばす」ということにつながってきます。
ただ、響きが上に上がっていれば、自分で把握することができます。
フルオープンの状態だと、空間に響きが満ちていかなければ、自分で把握することは意外に難しい。
先生のレッスン室でフルコンだとそのパワーで「響きが満ちていく」感じがありました。
いっぽう、私のレッスン室のピアノはC3と小さい。
そして、先生のレッスン室より、たぶん一回り広い。
フルオープンにしたとき、響き方が今までとはずいぶん違って感じられました。
自分が今弾いている、その響きの飛んでいく方向性。
そして、聴いている人にはどのような響きが届いているのか。
自分自身だけでなく、聴き手のことをしっかりイメージして、「響きを届ける」そんな感覚をもっと磨いていく必要があることに気付きました。
今は、毎日フルオープンにして、練習しています。