2019.04.27
粘り強く取り組んでできるようになる
ピアノを習って身につく力は、「ピアノの演奏をする力」だけではありません。1つの物事ができるようになるまで「粘り強く取り組む力」もあります。
先日のレッスンで、それを改めて強く実感しました。
左右別々に動くから難しい
「ピアノひけるよ!ジュニア3」にある「メリーさんのひつじ」は右手と左手のリズムが違うので、ちょっと難しく感じる生徒さんが多いようです。
この部分です。
右手が付点4分音符で左手が4分音符。2拍目は左手だけ動き、すぐ右手が動き、そしてまた両手で3拍目を弾く。
ある小学校1年生の生徒さん。この部分でとても苦労しました。
リズム打ちもたくさん練習しました。リズム打ちは、指を動かさないので、できるようになっています。頭では理解しているのですね。
ところが、ピアノに向かうと左手はドソドソと違う指を動かすなくてはなりません。そうすると、右手につられて左手も付点4分音符のリズムになってしまったり、逆に左手につられて右手が4分音符のリズムになってしまったり。
粘り強く練習
前回のレッスンでも、ここはたくさん練習して帰りました。最後にできるようになったので、大丈夫かな?と思っていました。
ところが、今回のレッスンで実際に弾いているのを聞くと、左手が右手と同じリズムになってしまっていました。
もう一度、練習です。右手だけ。左手だけ。とてもとてもゆっくり両手で練習。それでも、なかなかできません。今度は右手が4分音符になってしまいます。
ほんとうに何回も練習しました。感心したのは、泣きもせず、いやがりもせず、できるまで粘り強く何回も何回も弾いていたことです。
何回練習したかは分かりません。でも、できるようになりました!
次の曲ではすぐに弾けた
次の「よろこびのうた」にも同じパターンが出てきます。右手と左手のそれぞれを私と一緒に弾いた後、この「右手が付点4分音符+8分音符、左手が4分音符+8分音符」が出てくる小節だけ練習しました。
今度は、2回弾いただけで、すぐできるようになりました。苦労して練習したかいがありました。
確実に理解して、自分自身のものにすることができたのです。
ピアノを通して「粘り強く取り組む力」をつける
とても真面目で一生懸命な生徒さんの姿に、私も感心しました。ピアノが大好きで、今までにも「上手になりたい」「弾けるようになりたい」という気持ちが、伝わってくるような言動がたくさんありました。
その「上手になりたい」という気持ちがあるからこそ、今回のような練習にも粘り強く取り組めたのでしょう。
日頃の練習に、地道に取り組み、その中で「練習すれば上手になる」という見通しを、自分なりに持つことがでる。
ピアノを通してそんな思い、そしてそれを行動にした時の「粘り強く取り組む力」がついてきたことにとてもうれしく思いました。