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音の質を聞き分けていく

こんにちは。

音の響きを聞く。

自分が今出している音の質を聞き分ける。

簡単なようで意外に難しい。

 

私自身、大学時代に、「響きを聞いて。」とさんざん言われましたが、はっきりと理解できてはいませんでした。

ただ、「こんな感じなのかな?」というイメージが多少は持てたので、それが改めてロシアピアニズムを学ぼうと決めたときに、確かに生きてきました。

 

レッスンをしていて、お子さんは、理屈ではなくて感覚で弾く部分が大きいので、すっと入っていくような気がしています。

先日のレッスンでも、幼稚園の年長の生徒さん。

最初は鍵盤の下まで押さえて押さえて、頑張って弾いていました。

小さいお子さんにとって、ピアノの鍵盤はとても大変なものなのですよね。

ですから、「音を出すぞ」という気負いがあって、とても頑張る傾向があります。

 

もっと力を抜こうね。

手をぶらぶらさせて。

手をこう置いて。

と話していくうちに、音が変わってきました。

 

さらに、私が一緒に弾くと、その音の響きの違いを感じるのでしょう、さらに音が変わってきました。

だんだん「抜けた音」になってきました。

30分のレッスンの間に、ずいぶん音の質が変化したのです。

 

ついつい、「音符が読めること」「楽譜に書いてあることがわかって、音が出せること」に意識が向きがちですが、その出している音の質、音そのものが歌う、そして音楽を作っていける。

生徒さん達が、その部分にもしっかり意識を向けられるように、そんな思いで指導しています。