ブログ

ドアノブを回すように

こんにちは。

昨日のレッスンで、いよいよ新しい教本に入った小学校1年生の生徒さん。

今までは、2と3の指でのノンレガートでしたが、他の指も使って弾いていきます。

昨日は、1と2の指を使いました。

 

ロシアの奏法では、指だけで弾くのではなく、手首を旋回させる動きを使います。

その旋回の方向も左右の回転と、音型によって鍵盤の奥に向かう方向を組み合わせていくのですが、まずは左右から。

初めの頃、私も「ドアノブを回すように」とよく言われました。

ロシアの子どもさんがピアノを弾いている動画を見ると、確かにかなり旋回させている様子が見えます。

モスクワ音楽院に留学した経験のある方にお話を伺ったところ、「1年間、メンデルスゾーンの無言歌集で旋回ばっかりやっていた。」とのことでしたから、相当、徹底的にやる基本の動きです。

 

大人だと、ある程度指の力で鍵盤を押していくことができますが、お子さんの場合は、それをやろうとすると、手首が下がり、弾いていない指が鍵盤から落ちてしまいます。

その状態で下に向かって鍵盤に力をかけて弾くと、確かに音は出ますが、先の段階でまた手の形を修正することになります。

また、出てくる音も、つまった音になってしまいます。

弾かない指も常に鍵盤の上にのせておく意識をもってほしい、でも、きちんと音を鳴らしてほしい。

そのために、手首の旋回を肩から腕の重みを指にのせて弾くのは、とても合理的です。

 

まだ、始めたばかりなので、動きもぎこちないところはありますが、私の話をよく聞いて一生懸命練習しました。

そして、何回か練習するうちに、コツがつかめてきました。

同時に、音色も少しずつ変わって響く音になってきました。

弾き方で音の質も変わっていきます。

 

どんどん成長する生徒さん。また次回が楽しみです。