2018.05.28
多彩なピアノの音色に感動する
こんにちは。
昨日は、すみだトリフォニーホールに行ってきました。
このコンサートでブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏するピアニスト、川村文雄さんは、私の師事する大野先生の一番弟子。
今までソロの演奏は伺ったことがあるのですが、オーケストラとの競演を伺える機会はなかなかないので、思い切って出かけてきました。
行く前にあらためていくつかの演奏を聴いてみたのですが、この曲、ピアノ協奏曲でありながら、いわゆるピアノ協奏曲とは違う。
交響曲の感じに近い。
大野先生も「あの曲、本当に難しいんですよ。」とおっしゃっていましたが、いろいろな意味で確かにものすごく難しいのだろうと思いました。
実際の演奏では、まずなんという音の美しさ!濁りのない響きの美しさ!
まっすぐこちらの心にまで響きが届いてきます。
ああ、この奏法を極めていくと、こういう響きになるのだな、という思いがしました。
そしてその響きが音楽とともに多彩に変化していきます。
きらっと光る音。
柔らかい音。
オーケストラと融け合う音。
オーケストラの音から抜けて届いてくる音。
こんなにいろいろな音が出せるなんて。
弾く人によってこれほど違うのだな、と改めて思いました。
同時に、ピアノという楽器の魅力も再認識しました。
やっぱりピアノは素晴らしい。
2階席だったのですが、ちょうど手がよく見える位置にいたので、手や身体の使い方もとても勉強になりました。
無駄な動きがない。
ほんの一瞬のせて、でもその後いかに上手く力を移動させているか。
身体の軸はどうなっているか。
ブラームスの音楽に浸り、また次への勉強のエネルギーをたくさんいただけた素晴らしい時間でした。