「指遣いって大切ですね。」という生徒さんの気づき
こんにちは。
先日のレッスンで、保育士の生徒さんが「指遣いって大切ですね。」としみじみ言っていました。
本当に、そのとおりです。
「今まで、こんなに指遣いを意識して弾いたことはありませんでした。最初は面倒なんですよね。でも、覚えると、やりやすくなりますし、思い出しやすいですね。」
良かったです。指遣いの大切さを実感することができて。
実際、ピアノを弾くということは、運動の一種と考えることができます。
「運動記憶」は、一般の記憶とは、脳の中の違う部分に蓄積されているそうです。
ということは、記憶するとき、「いつも同じ指遣い」なら、一度記憶されると、当然それが引き出されるときもスムーズ。
よく、自転車の乗り方が例に出されますが、あれと同じです。
一度乗れるようになると、ずっと自転車に乗らなくても、身体が覚えています。
同じように一度指遣いが運動として記憶されると、身体が覚えているので、弾きやすくなるわけです。
もっとも、私の実感としては、ピアノの場合は自転車よりも複雑な要素があるので、もちろん、以前弾いた曲をすべてすらすら弾けるというわけではありませんが。(そうできたらどんなに良いでしょう!)
ただ、以前弾いた曲は、「指が覚えている」感覚というのが明らかにあって、その場合は、聞いているだけで指遣いが浮かんできます。
ですから、最初に「指遣いを決める」ということはとても大切なのですね。
その場合、ある程度経験のある人が指遣いを決めると、他の曲にも使える指遣いを基本に、その曲の前後を考えてアレンジしていくことができます。
結果的に、他の曲を弾くときにも応用できるわけです。
初心者が指遣いを決めると、なかなかそうはいきません。
レッスンにきて、指遣いを学ぶことのメリットは、そんなところにもあると思います。
先日の保育士の生徒さん、「カレンダーマーチ」の片手練習はだいぶできるようになったので、だんだん両手であわせる段階になってきました。
ご本人は「弾けないんです。」と言っていますが、なかなかのもの。
お忙しい中、本当によく頑張っています。
少しでもお手伝いできたらうれしい、と思いつつ、レッスンしています。