2018.10.22
ピアノを通して集中する習慣をつける
こんにちは。
一つのことに集中していく機会は、日常生活のなかでなかなかありません。
特に大人になると、何かをしながら、「さて次は……。」と考えがち。
ピアノを弾くことは、集中力を養うことにもなります。
大人の生徒さん。
前回のレッスンの時、「今週は、毎日弾けました」と言っていらっしゃいました。
聞かせていただくと、前よりもずっとスムーズにできるようになっていました。
ただ、時々止まってしまうこともあります。
「家ではできるんですけどね。」
お仕事の合間をぬっていらっしゃることもあります。
「雑念があると、止まるんですね。」とご自分でもおっしゃっていました。
確かに、その方は、レッスンの中盤以降、急に弾けるようになることがよくあります。
「集中してくると、弾けるようになります。」とのこと。
振り返ってみると、私自身、「手の使い方が……」「身体の使い方が……」ということを「考え」始めると、ミスをしがちです。
音楽に集中しているときのほうが、調子が良いのですね。
ピアノの仲間も同じようなことを言っていました。
「自分が弾くことや自分の音に集中している時と、何かを『考え』る時とでは、音楽が変わるよね。」
そんな話をしたこともあります。
一つの音を出して、指の感覚と音の質がどう変わるか、聞きながら練習をしていたときに、先生が「これをやっているときの脳の状態は瞑想と同じだそうですよ。」と言っていました。
一つの音に集中する。
確かに、その時に他のことは考えなくなります。
最近、「マインドフルネス」という言葉をよく聞きます。
グーグルなどのアメリカの大企業が「マインドフルネス瞑想」を取り入れたことで話題になりました。
「マインドフルネス瞑想」は、呼吸に意識を集中して、その他の雑念を考えないようにするトレーニングですが、ピアノの演奏もほんとうに似ています。
その時のその一音。
その時のそのフレーズ。
他のことは考えない。
毎日、ピアノの練習を通して「集中する」ことを学び、その習慣をつけていくと、他のことにもいろいろな影響がありそうです。