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2018.06.24

フォーレのノクターンの美しさ

こんにちは。

今、フォーレのノクターン2番を練習中です。

この曲もとてもとても美しい。

フォーレは今まで演奏したことのない作曲家。

フランスの作曲家の曲は、ドビュッシーを少し弾いたくらいで、今まであまり弾いてこなかったのです。

なじみがないだけに、自分なりにどんな音色をどこで使ったらよいのか、いろいろ考えているところです。

 

フォーレの室内楽曲はいくつか耳にしたことがあり、とても美しいと思っていました。

いざ楽譜を見て練習し始めると、横の流れと縦の線、その両方をいかに自然に弾くか、意外に難しいと感じました。

先日のレッスンの時にも、

「ここで、この旋律はこうやって跳躍しているでしょう。そして、内声はこの部分で切ない感じ。両方をどんな音色で、どう弾いていくか、だよね。」

「テンポの枠、拍子の枠の中に納めようとしなくていいですから。」などなど課題をたくさんいただきました。

また、曲との距離感について、「ロマン派のように自分を歌い上げる、というのとも違うと思う。」というお話も。

これも、分かるような気がします。

「絵を描くような感じ、かもしれない。」

 

私自身は、このノクターン2番の中に、水・川のイメージを感じます。

きらきら光る水滴。

時に上流のせせらぎのような部分があり、時に下流のゆったりした流れの中を船に乗っているような部分があり、あるいは、激しい流れがあり。

 

最初は、9月の発表会はヘンデルのシャコンヌを弾く予定だったのですが、こちらにしても良いかもしれない、と今、再検討中。

また試行錯誤しながら自分なりの表現を探していきます。

本当に、奥が深いですね。

「私」にしか表現できないもの。

それを少しでも豊かにしていく。

そんな時間が持てるということ、そのものがとても幸せだと感じています。

ドアノブを回すように

こんにちは。

昨日のレッスンで、いよいよ新しい教本に入った小学校1年生の生徒さん。

今までは、2と3の指でのノンレガートでしたが、他の指も使って弾いていきます。

昨日は、1と2の指を使いました。

 

ロシアの奏法では、指だけで弾くのではなく、手首を旋回させる動きを使います。

その旋回の方向も左右の回転と、音型によって鍵盤の奥に向かう方向を組み合わせていくのですが、まずは左右から。

初めの頃、私も「ドアノブを回すように」とよく言われました。

ロシアの子どもさんがピアノを弾いている動画を見ると、確かにかなり旋回させている様子が見えます。

モスクワ音楽院に留学した経験のある方にお話を伺ったところ、「1年間、メンデルスゾーンの無言歌集で旋回ばっかりやっていた。」とのことでしたから、相当、徹底的にやる基本の動きです。

 

大人だと、ある程度指の力で鍵盤を押していくことができますが、お子さんの場合は、それをやろうとすると、手首が下がり、弾いていない指が鍵盤から落ちてしまいます。

その状態で下に向かって鍵盤に力をかけて弾くと、確かに音は出ますが、先の段階でまた手の形を修正することになります。

また、出てくる音も、つまった音になってしまいます。

弾かない指も常に鍵盤の上にのせておく意識をもってほしい、でも、きちんと音を鳴らしてほしい。

そのために、手首の旋回を肩から腕の重みを指にのせて弾くのは、とても合理的です。

 

まだ、始めたばかりなので、動きもぎこちないところはありますが、私の話をよく聞いて一生懸命練習しました。

そして、何回か練習するうちに、コツがつかめてきました。

同時に、音色も少しずつ変わって響く音になってきました。

弾き方で音の質も変わっていきます。

 

どんどん成長する生徒さん。また次回が楽しみです。

2018.06.22

「小さな違いに気がつく」力を養う

こんにちは。

人前で弾くことと、日頃のレッスンで弾くことの違いをどう伝えたら良いだろう?

そんなことを考えています。

 

日頃のレッスンでは、「ある程度」弾けていれば、OKです。

完璧でなくても、「理解できている」「気をつけている」ということが伝わってくれば、同じテクニックが必要な曲が、次に出てきた時には、今回のことを基礎に積み上げていけます。

特に、小さいお子さんの場合には、指のコントロールの仕方もどんどん進歩していきますし、たくさん弾くことで指・手の筋肉もどんどん鍛えられていきます。

ですから、今は出来なくても、次には出来そうだな。

こちらはそれを意識した上で○にすることも多いです。

 

表現にしてもそうですね。

どんなイメージで弾きたいか。

それを意識して弾く。

この部分も、ある程度「こう弾きたいと思っている」と私が感じられれば○にしています。

 

一方、人前で、本番として弾く場合には、実際に「できているかどうか」、その「曲」そのものがいかに弾けているか、というところも大切になってきます。

もちろん、手の小さいお子さんたちの場合は、今はこれが精一杯、ということもたくさんあります。

ただ、時間をかけて、できるだけ「弾けている」状態を作っていく。

同時に「聞いてくれる人に伝える」ということに意識をしっかり置いて、弾くことも求められます。

「こんな感じで弾きたい」が伝わる演奏かどうか。

レッスンの中でそんなことも伝えていくことになります。

 

技術的な面でも、音楽的な面でも、人前で弾くための練習をすることを通して、「小さな違いに気がつく」「細かいことに気を配れる」という力がついていきます。

同時にその「仕上げていく過程」そのものも勉強になります。

ピアノを演奏する上で、これはとても大切な力だと思います。

発表会で演奏することにはいろいろな意味がありますが、今回は、こんなことを考えてみました。

スタッカートは「跳ねない」

こんにちは。

今日はスタッカートについて。

私が、今の師匠のところに行って、「今まで知らなかった!」ということの一つがスタッカートについてです。

スタッカートは「音を切る」のですが、つい「跳ねて」いたのですね。

でも、それだと細かい音符のスタッカートの時、とうてい間に合いません。

すごく力が入って、頑張って弾いていました。

すると「スタッカートは音が切れればいいから、そんなに頑張って跳ねる必要はないのです。」とのこと。

 

音のイメージのせいでしょうか。

歯切れがよくなります。

はずんだ感じになりますよね。

だから手をはずませていたのかもしれません。

 

同じことを、イタリア人指揮者について学んでいらっしゃったコレペティトールの方のメルマガで読みました。

「あ、同じだ。」と思ったので、とてもよく覚えています。

「鍵盤、熱いですか?やけどしますか?」とからかわれた、とのことでした。

私の師匠もヨーロッパでの生活が長い方。

もしかしたら、ヨーロッパでは当たり前の感覚が、日本の、私たちにまではなかなか伝わっていないのかもしれません。

 

このことを思い出したのは、幼稚園年長の生徒さんが初めてスタッカートが出てくる曲になったから。

3つ先の曲なのですが、いつもだいたい3曲ずつ弾いてくるので、楽譜をめくって見たのでしょう。

「先生、スタッカートって何?」

ということで気になって仕方がない様子でした。

そこで説明をして、一緒に練習してみると、手を上にはねあげます。

「指だけで」は逆に難しいようです。

でも、ここは最初が肝心。

「指の力を抜いて、音を切る」練習をしました。

何回かやるうちに、こつがつかめてきたようです。

これを覚えておけば、速い部分でのスタッカートも楽にひけます。

 

音の出し方、奏法そのものもそうですが、それ以外にも「頑張って」「力で」弾く部分がこれまでたくさんありました。

でも、実はより合理的な弾き方がたくさんあります。

大人になってからではありますが、それを学べたことに本当に感謝です。

そして、それをレッスンでお子さんに伝えていきたい思っています。

高学年・中学生の生徒さんたちの成長

こんにちは。

先日は、1年生の生徒さん達のことを書きました。

同じ小学生でも、6年生はかなり大人の感覚に近くなっています。

 

ここで、学校の伴奏者オーディションに合格した生徒さん。

オーディション前の準備にも、とても力が入っていました。

今までも、オーディションを受けたことがあったのですが、そのたびに、譜読みが早くなったり、ペダルの使い方が上手になったりとぐっと進歩していました。

今回は念願の伴奏者。

毎日たくさん練習して、伴奏曲は、もう暗譜で弾けるようになっています。

 

伴奏の曲だけではありません。

それが他の曲の練習にも、生かされています。

プレインベンションの弾きにくいカノンも、1週間で、とても音楽的に仕上げていました。

同じフレーズでも歌い方が以前と全く違っています。

ぐんと成長しました。

 

中学校1年生の生徒さん、やはり中学校に入って、ぐっと成長しました。

最初は「運動部に入る」と言っていました。

でも、実際に仮入部をしてみて、楽しかったのでしょう、吹奏楽部に入部しました。

お母さまも「やっぱりこの子は音楽が好きなんですね。」とおっしゃっていました。

先日は「大会だったから、運動部は出かけていて、吹奏楽部だけ部活動だった。長かった!」と言いつつも、とても楽しそうでした。

楽器の話も、楽譜に書かれている音と、実音が違うこと。

クラリネットの中の種類、サックスの中の種類の話。

チューバの話。

マウスピースを落としてはいけないこと等々。

 

自分の楽器だけでなく、他の楽器のこともあれこれ話してくれます。

ピアノでは、もともと譜読みが得意だったのですが、さらに正確に、速く読めるようになっています。

音楽を心から楽しんでいる様子が伝わってきて、とてもうれしくなります。

 

一人一人の成長に寄り添い、見守りつつ、ピアノを通してさらにその成長を助けていく。

ピアノ教室ならではの関わりを、地道に続けていきたいと思っています。

2018.06.19

重めの音色を作っていく

こんにちは。

昨日は大阪で大きな地震がありました。

震度6弱とのこと。

皆さまのご無事を心からお祈り申し上げます。

 

昨日は、レッスンの日。

ヘンデルのシャコンヌと、フォーレのノクターンの両方を聞いていただきました。

 

シャコンヌは、ここ数日、自分でも音色について考えたり、いろいろな演奏を聞き比べたりしていました。

ヘンデルの作曲した当時は、もちろんまだピアノはありません。

チェンバロで演奏したものがいくつも見つかったので、それも聞き比べていました。

チェンバロだと、上鍵盤と下鍵盤を使ったり、ストップ等楽器そのものの仕組みを使ったりして、音色を変えることができます。

カール・リヒターの演奏など、それを駆使しているのがわかります。

 

今回のレッスンまでに、音色を中心に考えてようと決めていたので、ここはこういう音を出したい等自分なりに弾き方を考えて持っていきました。

最初の長調の部分が終わり、中間の短調の部分にさしかかったとき。

ここは、重めの音がほしい。

そして、短調最初の変奏は弱音から始めたい。

上から下におろして、力の抜き方をこうして…と練習した部分です。

 

「方向は良いと思います。ただ、僕ならこうしてもっと重い音を出します。」

と先生が手の使い方を見せてくれました。

動きが複雑です。

上から下に鍵盤に指を載せるのですが、そこから先の力の入れ方、抜き方が今弾いている弾き方とは違っています。

 

まねてみました。

音質はいいかもしれませんが、音量が大きすぎます。

うーん。

ああでもない、こうでもない、とかなりの試行錯誤の末、ようやく弱音でかつ前よりも重めの音が出せるようになりました。

でもちょっと気を抜くと音量が大きくなってしまいます。

音量に気を取られると音が軽くなってしまいます。

 

指の使い方は、指先だけの問題ではありません。

指の付け根、手のひらの内側、手首、ひじ、肩、背中を意識していきます。

同時に自分の求めている音の質、大きさ。

それらに気を配っていきます。

でも、だからこそ、響きを変化させることができます。

音のイメージを自分で作り、それを表現していくことができます。

その楽しさを味わうことのできたレッスンでした。

課題をのりこえて成長

 

こんにちは。

小学校1年生の生徒さんが何人かいらっしゃるのですが、この2ヶ月で、みんなぐんと成長した感じがします。

お子さんの進歩・成長は毎回感じるのですが、どのお子さんも何か一つのきっかけで「あ、すごい!」と思うほど、ぐんと伸びる時があります。

やはり、小学校に入学する、というのは大きなきっかけになるのだな、と感じているところです。

 

前回、譜読みにちょっと苦戦した生徒さん。

今回は、レッスンに来て、にこにこしながら「簡単だった!」と言っていました。

ドレミを書いてあるところに、上から紙の付箋を貼って見えないようにしておいたのです。

ノートを見ると、今まででたぶん一番練習時間が長かった。

頑張ったね。

 

ピアノの前に座ると、「毎日、ドレミファソーソー、って歌っていたから、今日は大丈夫。」と言って弾き始め、上手に最後まで弾けました。

次の曲は「ふしぎなポケット」

これも、「この音符は何の音?」と確認。

その後、いっしょに「ドドドミソソソソ…」と何回も歌いました。

帰る時、「次も簡単!」と言って元気に帰っていきました。

 

「たんたたたんうん」のリズム打ちが上手にできるようになった別の生徒さん。

「うたあそび」の新しいページにあるリズム打ちの課題をやりました。

その中に、前回、難しかった「たんたたたんうん」のリズム譜をすぐに見つけました。

「あ、これ、たんたたたんうん」と言ってたたいてみせました。

他の2分音符や4分音符のまざった課題もやりましたが、どれもとてもスムーズでした。

 

身について、自信が持てると、次の課題に自分から取り組めるようになっていきます。

そのきっかけは、ちょっと大変だった課題をのりこえられた、というところにあるのかもしれません。

そんなことを考えたレッスンでした。

2018.06.17

年齢の小さい生徒さんとの会話

こんにちは。

小さいお子さんの言葉、ふるまい。

ほほえましく思えることがたくさんあります。

 

実はここのところ生徒さんが来ると「付箋」がよく話題になります。

その週の課題になる、楽譜や音楽ドリルのページに、目印として貼るために使っているものです。

実は、今まで使っていた付箋がほぼなくなったので、新しい付箋を買いました。

前の付箋は、ピンクと青と黄色の3色でした。

今度の付箋は、青、紫、水色、緑、黄色、オレンジ、ピンクと7色もあって、カラフルです。

みんなすぐ気がつきます。

 

「付箋が新しくなった。いろんな色がある。」

だいたい、そんな感じで会話が始まります。

「好きな色を選んで良いよ。」と言うと、うれしそうにそれぞれ選びます。

 

「紫が好き。」

「そう。じゃ、紫にしよう。」

「ピンクも好きだから、始まりは紫で、最後はピンク。」

 

「緑がいい。」

「じゃ、緑を貼っていいよ。」

「どうして黄色がたくさんあるの?」

実によく見ています。

「前の付箋の黄色だけ少し残っていたから、上に貼っておいたの。」

そして実際に貼ってみて、

「色が薄くなった。」

確かに、重ねてあれば色は濃くなりますし、1枚になればそれよりも薄くなります。

音楽ドリルのカラーページにある緑と比べて、

「同じ緑でも色が違う。」

確かにそうですね。

 

「オレンジが良い。」

「じゃ、貼っていいよ。」

「どうして前の付箋がなくなったの?」

どうして?使ったからだけど…。

そういえば、私が自分の演奏を録音してチェックするときに、たくさん貼ったから一気に減った。

「先生が、たくさん使ったからね。」

「ふ~ん。」

 

大人にしてみれば、「ちょっとしたこと」なのですが、小さいお子さんにとってはそうではない。

だからこそ、小さいお子さんの柔らかい心に響くレッスンをしていこう、と付箋をきっかけに改めて考えさせられました。

 

拍子を数えながら弾こう

こんにちは。

サウンドオブミュージックの中の「わたしのお気に入り」を練習中の生徒さん。

 

4分の3拍子。

4分音符が中心で曲が進む中で、時々2分音符や付点4分音符が入っていきます。

1回目に聞いたとき、その2分音符や付点4分音符が短い、と感じました。

特に2分音符が1拍分より少し長いけれど、1拍半はない、という微妙な長さ。

 

「弾きにくいと思うところはどこ?」と聞くと、

「この長さをどれだけ伸ばしたらいいか、迷います。」と付点2分音符と小節をまたいだ2分音符のタイのところを指しました。

「他のところも、長さが違っているところがあったよ。」と話し、

「4分の3拍子だから、123と自分で声に出しながら、弾いてみようね。」

ということで、ゆっくり123と自分で声に出して拍子を数えながら、弾くことにしました。

 

まず最初の8小節。

数えながら弾くと、自分の2分音符が短いことがすぐわかりました。

2回目に少し速度を上げながらやはり数えながら弾くと、今度はスムーズに、そして2分音符を正確に弾くことができました。

 

続きも全部123と数えながら弾いていきます。

さっき「どれくらい伸ばしたらよいか迷う」と言っていた部分も正確に弾けました。

すぐに対応できるのがすばらしい。

音は読めていましたし、これでリズムも分かったので、最後に連弾をしました。

今度は大丈夫。

しっかり合わせて弾くことができました。

 

頭では「2分音符は2拍」「付点2分音符は3拍」と分かっていても、曲の中でどうなっているのかは、つかみにくい場合があるのかもしれません。

「私も最初に弾く時、数えながら練習するよ。」という話とともに、

「特に初めのうちは、数えて弾くようにしましょう。」という確認をしました。

1曲仕上がり、また次の曲。

今度はどんなふうに仕上がるのか、楽しみです。

2018.06.15

小説「羊と鋼の森」を読みました

こんにちは。

「羊と鋼の森」

映画が良かったので、小説も買って読んでみました。

 

私自身は、映画も良かったのですが、小説のほうが好きだと感じました。

映画だと、特にピアノがからむシーンで

「そんなにピアノの鍵盤を強くたたかなくても…。」

などと不必要なことを感じたり考えたりしてしまうからかもしれません。

 

宮下奈都さんの作品は、今回初めて読んだのですが、情景描写がとても魅力的です。

そもそも題名の「羊と鋼の森」からしてすばらしい。

羊は、ピアノのハンマーに使われているフェルト。

鋼はピアノの弦。

それと主人公の中にある森のイメージ。

そのつながりが的確に表れていて、しかもとても詩的。

 

冒頭部分。主人公外村が、グランドピアノの鍵盤を調律師がたたく音を聞いた場面。

「森の匂いがした。夜になりかけの、森の入り口。」

から始まる一連の描写。

彼が調律に魅せられていく過程が自然に語られ、一気に小説の世界に引き込まれていきます。

この小説そのものは、主人公外村の成長の物語です。

 

外村自身。それから調律を引き受けているピアノを弾く双子の姉妹。

その若者たちに対して、調律師の先輩達を中心とする周囲の大人たちが、きちんと向き合っている姿が丁寧に描かれています。

 

小説を読んでいて、最初は主人公外村に関心を向けていましたが、ふとふり返ると、私自身は年齢的にその周囲の大人の立場に立っていることに気づきました。

小説の中の大人たちが、若者にきちんと向き合えるのは、真摯に仕事にとりくんできたことの蓄積があるからこそです。

今、私は生徒さんに対して、「教える」という立場にあります。生徒さんに対してきちんと向き合うために、私自身のピアノへの姿勢もまた常に真摯でありたい、そんなことも改めて考えさせられました。