大人のレッスン

ピアノ連弾の難しさと楽しさ

こんにちは。

昨日から雨が降り続いていますね。

小学生の登校時、かわいい柄の傘を見かけました。

あんな傘だと、雨の日は雨の日でちょっとした楽しみがあるかもしれません。

 

昨日のレッスンの大人の生徒さん。

前回のエーデルワイスをもう一度練習してみえたので、連弾をしました。

お一人で弾いた時には、スムーズだったのですが、連弾になると緊張するそうです。

「ここに他の人の指があると、なんか緊張してしまって。」

とてもよく分かります。

それに、このエーデルワイスの連弾版は、主旋律を弾く生徒さんの手と、私の手とがとても近くなる場合が何回も出てくるのです。

これは、慣れの部分もあるので、何回もいろいろな連弾をしていくことで感じ方も変わってきます。

 

一方、連弾ならではの楽しさもたくさんあります。

この生徒さんも「すてきな伴奏がつきますね。」とおっしゃっていました。

一人で弾くのとは全く違う音楽をともに作り出すことができますね。

 

その次に来たのが幼稚園の年長さん。

この生徒さんの楽譜も「ピアノひけるよ!ジュニア」でたくさんの連弾曲が並んでいます。

昨日は「1しゅうかん」「ロンドンばし」「かたつむり」と弾いてきました。

おうちでは、「ママとれんだんするの。」とうれしそうに言っていました。

それはとても楽しみな時間のようです。

一緒に音楽を作り出す楽しみ、それを親子で味わえるというのは、素晴らしいことですね。

 

ピアノは独奏することが多いのですが、素敵な連弾曲もたくさんあります。

ぜひ、その楽しみも味わえるようにしていきたいと考えています。

 

 

 

「ピアノって脳トレですね」大人の生徒さんの言葉

こんにちは。

ここのところで、新入学、進級のシーズンを迎え、たうらピアノ教室でもレッスン時間の変更希望が出ています。

「お知らせ」のページにできるだけ最新の情報を載せるようにしますね。

新規入会や、レッスン時間変更のご希望がある場合は、先にご覧になってからおっしゃっていただけると、スムーズだと思います。

 

昨日の大人の方のレッスンでは、「エーデルワイス」の連弾をしました。

楽譜は、写真の「オトナのピアノ」を使っています。

9月からピアノを始められ、12月からはお仕事や家事でお忙しい中、継続して毎週通っていらっしゃいます。

エーデルワイスも、最初は指をずっと見ていました。

前回のレッスンで、「ゆっくりでいいので、楽譜を見ながら弾きましょう。」とお話しし、楽譜でどこを弾いているか、確認しながら弾く練習をしました。

昨日は、「指を見ないで弾けます。」とおっしゃって、ずいぶん滑らかに弾けるようになっていました。

最後にまとめで連弾を2回弾いておわりました。

曲が弾けるようになると、楽しいですね。

 

次の曲は、「ドレミの歌」

ここは右手で、ここは左手で…と確認しながら一緒に譜読みをしていきました。

コーラスをしていらっしゃるので、譜読みは早くて、すぐお分かりになります。

2回、一緒に譜読みをしながらゆっくり練習しました。

「これ、脳トレになりますね。」

「ここは右手でここは左手で…手を見るし、楽譜を見るし、あっちこっち考えるし。」

 

本当にその通りです。

左右両方の手を使いますし、楽譜を見て弾くということは一瞬でも覚えていなくてはなりませんから、脳のワーキングメモリを使うことになります。

まさに脳トレ!

連弾となると、伴奏の音も聴いていくことになりますから、さらに脳を刺激しますね。

 

一曲が仕上がり、また次の曲に取りかかる、ということで「頑張ります。」と帰っていかれました。

大人の方のレッスン、まず楽しむことから

こんにちは。

今日は、大人の方のレッスンについて書きますね。

写真は、大人の方や小学校高学年の初心者の方に使っている教本の例です。

これに合わせて、ご本人のご希望を伺いながら、曲も合わせて練習していただいています。

 

大人の方の場合、お子さんと違い、時間の確保ということがあります。

お仕事をし、家族の中の役割、地域の役割があります。

当然、時間をどう確保していくのか、とても大きな課題となります。

私の所に通っていらっしゃる方も、そんな中で、昔から習いたかったピアノを習おうと、一歩踏み出しました。

レッスンにいらっしゃっても「練習があまりできなくて。」とおっしゃいます。

確かに練習できるに越したことはありません。

ただ、私としては、今のお忙しい中では、楽しむことに重点を置こうと考えています。

 

これは、かつてフルタイム(部活動がありましたから、フルタイム以上でしたが)で働いていた私自身も同じでした。

先生の所に伺っても、全く同じ言葉を言っていました。

「練習があまりできなくて。」

その時に先生に言われました。

「これから、ショパンコンクールに出る訳じゃないし、良いでしょう。」

何か、肩の力が抜けた気がしました。

その分、レッスンでは響きをしっかり聞いて、自分の手と耳とをつなげることに重点を置き、楽しもうと思いました。

ふり返ると、今につながる一つの転機になった気がします。

 

昨日のレッスン。

ここで練習するつもりで、ということで何回も一緒に弾きましたし、お一人でも練習していただきました。

一曲仕上げることができました。

一つ達成です。その楽しさが、昨日書いた脳内物質とも関連しますが、次につながっていきます。

 

たとえ、5分でも10分でも、ちょっとした時間に少しピアノに触れるだけでも全然違います。

音を出しての練習が難しければ、楽譜を開いて指を動かすだけでも違います。

まず、楽しむ気持ちを持つこと、それがとても大切ではないでしょうか。

定期的にレッスンを受けることの意味

こんにちは。

今日は曇り空で寒々していますね。

 

定期的にピアノのレッスンを受けることには、どんな意味があるでしょうか?

お子さんの場合には、必ず定期的に来ていただくようにしていますし、大人の方にも出来るだけそのようにお願いしています。

定期的にレッスンにいらっしゃることで、より良い感覚を、定期的に「体感することができる」のが最大の理由です。

耳でより良い響きをとらえる感覚。そのための身体の使い方の感覚。

言葉だけではなかなか分からない、この感覚。

特に初めの頃は、レッスンの時に、自分でつかめたと思っていても、自宅に帰ると感覚が変わってしまう。あるいは、自分で覚えて帰った感覚が、本来のものと少し違っている。そういうことがよくあります。

少しの違いでも、練習していくうちに、それが大きくなっていきます。

1~2週間ごとにそのずれを調整していけば、より良い感覚が、身につきやすくなるのです。

 

大人の女性の生徒さん。お仕事もしっかりやっていらっしゃって、お家では家事だけでなく畑も、さらに合唱のサークルに入って…と多くのことに積極的で、とても前向きな、活動的な方です。

お忙しいことと、曜日・時間を固定しないチケット制レッスンだったこと、また私のほうも父の葬儀などがあったため、せっかくお始めになったのですが、10月11月はなかなかレッスンができませんでした。

12月からは、曜日と時間がだいたい定まってきて、1~2週間に一度のペースでレッスンにお出でになっています。

大きく変わってきたのが、音をとらえる感覚と脱力の感覚です。

意外に脱力は難しいのですが、ご自分でも「力が入っていますね。」「固くなっていますね。」とお分かりになるようになってきました。

やはり、定期的に通っていらっしゃるからこそ、その感覚を、より早く身につけることができるようになります。これは子どもの生徒さんも同じですね。

 

庭の水仙が花をつけました。この水仙、とても早くから咲いてくれて、香りがいいのでお気に入りです。ちょっと混み合ってきたので、この夏は植え替え時かもしれません。

 

 

伴奏形を迷わずに弾く

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

ピアノを弾くときには、右手と左手で別々の動きをしま

昨日おみえになった七十代シニアの生徒さん。

お好きな曲を弾きたい、ということでおみえになっています。ハ調で弾けるフォークソングの楽譜から、昨日は青葉城恋歌を練習してきました。

「家ではもう少し弾けるのですが。」とおっしゃっていましたが、頑張って通して弾きました。

右手のメロディーも動きがありますし、左手の伴奏もドミソミのように動きがある曲です。見ていると、左手の動きに迷いが大きいように感じました。そこで次回までに

① 右手だけ、4拍子を感じながらスムーズに弾けるように練習する。

② 次に左手だけを練習する。
その時に、ドミソミだったらドミソの和音、シレソレだったらシレソの和音を全音符でのばして練習する。

③ 左手は和音の状態で両手を合わせる。

④ 弾けるようになってから、左手をドミソミのように動かしていく。

という段階を踏んで練習すること、左手が迷わず弾けるようになることが大切であることをお話ししました。

 

この伴奏形が迷わず弾けるようになる、ということは段階を問わず、大切なのではないかと思います。

私自身も、以前、ある曲のメロディーである右手が難しくて、右手の練習をたくさんしてもなかなか弾けるようにならなかったことがありました。

何気なく「この部分の右手がうまくいかなくて。」という話をしたところ、とても上手な方から「意外に左手の練習が必要な時があって、左手がスムーズに弾ければ、右手の難しい部分がうまくいくことも多いのよ。」と教えていただき、目から鱗の落ちる思いでした。

それ以来、一見単純に見える音形であっても、片手ずつ取り出して練習するように心がけています。

弾きにくい部分があるときには、弾きにくいほうの手だけではなく、反対側の手の練習もする。それが一見遠回りに思えても、早道なのかもしれません。

お仕事が忙しい方のレッスン

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

大人の方でお仕事がとても忙しく、しばらくいらっしゃれなかった方がしばらくぶりにおみえになりました。ピアノはお続けになりたいということですので、来ていただけて、とてもうれしく思いました。

仕事をしながらのレッスンというのは、なかなか厳しいものがあります。

いらっしゃった時に、次のレッスンの予約を入れて頂くようにしているのですが、急な用事でキャンセルになり、「次回のレッスンはまた後で」という時が難しいように思います。私自身も経験があってとてもよく分かるのですが、レッスンの予約をすること自体がとても「大変」な気持ちになってしまうのです。

ピアノはできるだけ毎日練習したほうが良い、それは当然です。でもに仕事に追われるとなかなかそれができません。

練習出来ないから、この状態でレッスンに行くのは…ということが続き、レッスンに向かう足が遠のいてしまう。次のレッスンという目標がないからますます練習が出来なくなってしまう。

この状態に陥ってしまうのです。

今の先生のところに伺うようになったころ、私は中学校の教師をしていました。最近はニュースなどで取り上げられるようになってきましたが、「勤務時間」という感覚のない職場で、仕事に終わりというものがありません。

ただ、それで「弾けていないから」とレッスンの回数を減らすと、練習もできなくなってしまうことがわかっていたので、先生には申し訳なかったのですが、「弾けても弾けなくてもレッスンには行く」と決めました。

弾けていない状態でレッスンに伺った時には、この奏法の場合に特に重要な、音の質、響きの質を聞き分ける「耳のレッスン」が中心になります。

弾いているときの自分の指や手・身体の感覚と、その時出ている音や響き。自分自身の耳でとらえているものと、先生の言ってくださることとの違い。指や手・身体の使い方を修正し、またその時の音や響きを自分でとらえていく。

続けていくうちに、耳で響きがとらえられるようになり、指や手・身体の使い方が身につくにつれて、楽に弾けるようになっていきました。

忙しい大人の方にこそ、レッスンで「音を聞き分ける耳と、楽に弾ける指・手・身体の使い方」を継続して学んでいただくことの大切さ。そして継続することでより短い練習時間で弾けるようになること。

私も経験した、この奏法ならではの良さを、ぜひお伝えしていきたいと思っています。

 

音楽を感じ取る力と響き

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

先日、クラシック音楽をとてもたくさん聞いている方とお話しする機会がありました。

作曲家についても、演奏家についても、とても詳しくて、ピアノに限らずいろいろな曲を多くの演奏者の演奏で聞いている方です。

その方ご自身も、ピアノを習っていて、今はベートーベンの月光の1楽章を練習中とのこと。

ゲンリヒ・ネイガウス、リヒテル、ヴェデルニコフなどの演奏もよくご存じで、ロシアピアニズムにもともと興味があったそうです。私と話していて、「ここでネイガウスの名前を聞くとは思わなかった。」と言っていました。

ピアノのレッスンでは、曲をどのように弾いていくとよいかという、いわゆる「解釈」とでも言うべきものを教えてもらうことが多いように思います。

でも、大人の、特にとても音楽が好きでたくさん聞いている方は、頭の中にはもう音楽が流れていて、自分はこう弾きたいというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

そういう方にここはこう弾いて、こっちはこう弾いたら…と細かく言うのは何か違う気がします。

それよりも、レッスンでは「そう表現したいなら、こういう音色がより効果的に表現できる」ということをお話できたらと思います。

もともと音楽を自分自身で感じ取り、作る力のある方は、音色を弾き分けることでますます多彩な表現ができるようになっていきます。音色が増えれば増えるほど、楽譜から自分自身で音楽を感じ取る力はさらに増していくということも実感できるようになっていくでしょう。

響きで弾いていく奏法というのは、表現の幅を広げる大きな可能性をもっているのです。