ブログ

2017.12.12

響きで弾く和音の変化の美しさ

こんにちは。たうらピアノ教室の田浦雅子です。

昨日は、自分のレッスンに行ってきました。

前回のレッスンは、11月下旬。父の葬儀や自分の体調不良で、思うように練習できないまま「とりあえず響きの確認だけしていただこう」と思って受けたものですから、やはり音の上がり方が不十分でした。

先生からも「筋力が落ちて、少しポジションが下がっているのかもしれない」と言われていました。

今回は、それから2週間。改めて指の筋トレを毎日しました。あわせて調律でタッチも音も良い状態にしていただいたので、ピアノの鍵盤の底よりほんの少し上に、よく響くポイントが見つかりました。そこに触れて16分音符を弾くと、とても滑らかに聞こえます。もう少し深い位置を狙うと、輪郭のはっきりした音が出ます。練習の時から注意して弾き分けるようにしていました。

また、今回は腕の下側の筋肉で支えて弾くことと、それから体重が腕にのるような姿勢も意識して弾くようにしました。前回、手首が下がっていたのは、腕の下側の支えがあまくなっていたからだと思ったのです。実際、その意識を持つだけでも響きが変わって来るのが分かりました。

先生のレッスン室のスタインウェイを2週間ぶりに弾きましたが、ありがたいことに自宅のピアノとの差が以前よりも小さくなっている感覚で弾くことができました。

「デュポールのメヌエットによる変奏曲」。音も、まずまず上がっていたと思います。前半、特にテーマと第1変奏~第3変奏くらいまでは少しタッチが深くて、あれ、と思いましたが、何とか途中から修正でき、後半の方がよく響いた感じを自分では持ちました。

今回はもう一曲、モーツァルトのピアノソナタ18番の1楽章も持っていったのですが、この展開部が本当に美しくて、和音が次々に変化していくのが魅力的です。ほんの少し深く弾いたり浅く弾いたりして、響きの変化を聞いていると弾いていて幸せになります。

何とか元に戻りつつあることにほっとしつつ、レッスンを終えました。

響きで音楽を作っていくと、ほんとうにさまざまな変化をつけられる、そこがこの奏法の最大の魅力だと思っています。

最初は響きの違いを聞き分けにくい人もいますが、時間をかけて聞いていけば聞こえるようになります。そうすれば自分の表現の幅がとても広がるのです。