2018.09.10
小さいお子さんの質問
こんにちは。
小さい子どもさんへの説明は、工夫が必要ですね。
中学校で教えていたので、つい、言葉が難しくなりがちなのと、「分かっているはず」の範囲が中学生基準になりがちなので、できるだけ気をつけています。
教本の説明をなぞるのではなく、できるだけ本質的な話をする、ということも大事だと気付かされました。
幼稚園年長の生徒さん。
先日、「きのいいあひる」の練習をしていて、初めて♯が出てきました。
本には、「♯のついた音は、白鍵(白い鍵盤)の右がわにある黒鍵(黒い鍵盤)を弾きます」とあって、その説明を読んで確認しました。
曲の中にあるのはド♯とレ♯の2つ。
曲を弾くだけなら、その説明で良かったのですが、「右側に黒い鍵盤がない音の時はどうするの?♯はないの?」と鋭い質問。
確かにそうですね。
本来は「半音上がる」が正しいわけですから、ミ♯も、シ♯もある。
「一番近い、右側の音を弾くよ。黒い鍵盤がある時は、黒い鍵盤のほうが近いから黒い鍵盤を弾くけれど、ない時は、おとなりの白い鍵盤を弾くの。」
説明を変えて納得してもらいました。
翌週のこと、クリスマス会で「ジングルベル変奏曲」を弾くことになり、譜読みを始めました。
「変奏曲は、ジングルベルをいろいろに変えて弾く曲」という簡単な説明をしました。
主題は右手がメロディー左手が伴奏。
第1変奏で左手にメロディーがきます。
「どうして左手に変わるの?」
「元の曲をいろいろに変える、その一つの形なの。」
話しているうちに、「変奏曲」の「変奏」を「変装」と同じだと思っていたことがわかりました。
確かに読み方は同じ「へんそう」だし、お洋服を変えるように、元の曲をいろいろに変えていきますからね。
思わぬ発想にびっくりしたり、楽しくなったり。
レッスン中にはいろいろなことが起こります。